「FIREするには、結局いくら必要なの?」
生活費を全部足して25倍すると、数字が大きすぎてピンとこない。そんな人は多いと思います。
わが家は、生活費を「生きていくのに最低限必要なお金(基礎生活費)」と「あると豊かになるお金(ゆとり費)」に分けて、基礎生活費だけを家計簿から切り出しました。目指しているのはサイドFIREで、基礎生活費は資産から、ゆとり費は事業で稼ぐという分け方です。
結論から言うと、わが家のFIREの最低ラインは年349万円(+国民健康保険と住民税)。1日あたりにすると、毎日1万円に収まりました。
- わが家のFIREの生活費の内訳(毎月の分・年に数回の分)
- FIREの最低ラインに、子どもの教育費を入れなかった理由
- FIRE後に増える税金と保険料
この記事を読めば、自分の家のFIREの最低ラインを出す手順が分かります。
生活費を「基礎生活費」と「ゆとり費」に分ける
考え方はシンプルで、支出を次の4つの箱に分けます。
| 箱 | 中身の例 |
|---|---|
| 基礎生活費(毎月) | 家賃・食費・光熱費・通信費 |
| 基礎生活費(年に数回) | 保険・医療費・家電の買い替え |
| ゆとり費(毎月) | 外食・趣味・美容 |
| ゆとり費(年に数回) | 旅行・ぜいたくな買い物 |
ポイントは、どの箱に入れるかは家ごとに違うことです。同じ服でも、ないと困る分は基礎生活費、おしゃれのための分はゆとり費になります。
基礎生活費を資産からの収入だけでまかなえれば、働かなくても暮らしていけます。FIREの最低ラインは、生活費の全部ではなく基礎生活費で決まります。

ゆとり費って、なくても困らないお金のこと?

そう。なくても生きていけるけど、あると楽しいお金だね。家族旅行は、僕たちのゆとり費だよ。
わが家の基礎生活費は毎月23万3,697円
家計簿の数字から、毎月必ず出ていくお金だけを拾いました。光熱費やガソリン代は月平均です。
| 項目 | 月額 | メモ |
|---|---|---|
| 家賃 | 65,000円 | 駐車場代込み |
| 食費・日用品 | 90,000円 | |
| 水道 | 7,907円 | 月平均 |
| 電気 | 12,099円 | 月平均 |
| ガス | 11,254円 | 月平均 |
| 灯油 | 1,604円 | 月平均 |
| スマホ(3台) | 7,118円 | 家のネットもスマホで |
| ガソリン | 16,969円 | 月平均 |
| 車の維持費(2台) | 11,746円 | 保険・車検・税金込み |
| 服・靴(最低限) | 10,000円 | |
| 合計 | 233,697円 |
スマホ代が3台で7,118円なのは、格安SIMに乗り換えたからです。家のネット回線は契約しておらず、楽天モバイルのスマホでまかなっています。
乗り換えたときの手順は、こちらにまとめています。

車の維持費には、自動車保険・車検・自動車税まで月割りにして入れました。年に1回の大きな出費も、月にならすと毎月の基礎生活費として見えるようになります。
年に数回の基礎生活費は年25万8,238円
毎月ではないけれど、必ず出ていくお金です。
| 項目 | 年額 |
|---|---|
| 火災保険 | 4,000円 |
| 収入保障保険(夫) | 52,078円 |
| 生命保険(夫) | 40,200円 |
| 医療費 | 8,810円 |
| 家電・家具の買い替え | 145,150円 |
| 町内会費 | 8,000円 |
| 合計 | 258,238円 |
冠婚葬祭は、基礎生活費から外した
冠婚葬祭とプレゼント代は年22万4,280円。年に数回の出費の中では、いちばん大きい項目です。付き合いとして出ていくお金なので、基礎生活費に入れるか迷いました。
それでも、わが家はゆとり費に入れました。ゆとり費は、サイドFIREの事業で稼ぐと決めているからです。資産でまかなうのは、生きていくのに最低限のお金だけにしました。
迷う項目は「資産でまかなうか、働いて稼ぐか」で決めると分けやすいです。

おいわいのお金も、なくせないの?

なくさないよ。お祝いのお金は、僕たちが働いて稼ぐんだ。
子どもの教育費は入れなかった
子どもの学校の費用や習い事を合わせると、年26万5,835円かかっています。でも、この金額はFIREの最低ラインには入れていません。
わが家は、子どもが社会人になるまではFIREしないと決めているからです。教育費は「FIRE前だけかかるお金」として、今の給料からまかなう考え方です。
同じように、食費やスマホ代も、子どもが独立すれば下がるはずです。今回はそこまで見込まず、今の金額のまま計算しました。
FIRE後に増える税金と保険料
会社員の今は、税金と社会保険料が給料から天引きされているので、家計簿には出てきません。FIREして会社を辞めると、これを自分で払うことになります。
国民年金は夫婦で年430,080円
国民年金保険料は、2026年度(令和8年度)は1人あたり月17,920円です。夫婦2人分の年430,080円を、最低ラインに足しました。
2027年度は月18,290円に上がることが決まっています。払うのは60歳までです。
国民健康保険と住民税は、自治体と収入で変わる
国民健康保険料と住民税は、住んでいる自治体と、FIRE後の収入で金額が大きく変わります。収入が少ないと保険料が軽くなる仕組みもあります。
そのため、わが家は金額を決め打ちせず「+国保・住民税」として残しました。確かめるときは、住んでいる市区町村のホームページで、国民健康保険料の計算方法を見るのが確実です。
FIREの最低ラインは年349万円。25倍だと約8,700万円
| 項目 | 年額 |
|---|---|
| 毎月の基礎生活費(×12か月) | 2,804,364円 |
| 年に数回の基礎生活費 | 258,238円 |
| FIRE後の国民年金(夫婦) | 430,080円 |
| 合計 | 3,492,682円 |
| +国民健康保険・住民税 | 自治体と収入しだい |
よく使われる「生活費の25倍(年4%ずつ取り崩す)」の目安で計算すると、約8,700万円です。
正直、大きな数字です。それでも、ゴールの数字が決まったことで、目指せるようになりました。
4%ルールとは何か、退職金を含めてゴールを1億円にした手順は、こちらにまとめました。

計算したら、「毎日1万円」に収まった
最低ラインの年3,492,682円を365日で割ると、1日あたり約9,569円です。
わが家のFIREの最低ラインは、「毎日1万円」に収まりました。
計算してみて、はじめて気づいた数字です。「毎日1万円」なら覚えやすく、家族とも話しやすい。これからは、おおむねこの数字を目安にしていきます。
毎日1万円(年365万円)までは、まだ年157,318円の余裕があります。国民健康保険と住民税がこの余裕に収まるかは、住んでいる自治体の計算方法で確かめる必要があります。
我慢して削った金額ではない
もう1つ気づいたのは、この金額が我慢して削った金額ではないことです。
食費も服も、ふだんどおりの数字です。減らそうと思えば、まだ減らせます。基礎生活費が月1万円下がれば、最低ラインは年12万円、25倍なら300万円下がります。
最低ラインは、資産を増やすだけでなく、基礎生活費を下げることでも近づきます。
わが家が目指しているのは、基礎生活費は資産から、ゆとり費は事業で稼ぐサイドFIREです。サイドFIREの考え方と必要な金額は、こちらにまとめています。

FIREの生活費の内訳のまとめ
- 生活費を基礎生活費とゆとり費に分けると、FIREの最低ラインが見える
- わが家の基礎生活費は、毎月233,697円+年に数回258,238円
- 子どもの教育費は「FIRE前だけのお金」として外した
- FIRE後は、国民年金(夫婦で年430,080円)と国保・住民税が増える
- わが家の最低ラインは、年349万円+国保・住民税
- 1日あたりにすると約9,569円。「毎日1万円」に収まった
- 冠婚葬祭などのゆとり費は、サイドFIREの事業で稼ぐ
まずは家計簿から「毎月必ず出ていくお金」だけを拾ってみてください。それが、自分の家のFIREの最低ラインの出発点になります。
わが家の家計簿は、夫婦で8年使っているマネーフォワードでつけています。

※国民年金保険料は2026年10月時点の情報です。家計の数字は、2026年10月時点のわが家の家計簿をもとにしています。


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